八甲田山 死の彷徨 − 新田次郎 −

先日、義父の書斎の本棚から映画「八甲田山」の原作でもある新田次郎
名著「八甲田山 死の彷徨」を見つけ、何気なく手にとったところグイグイ
引き込まれてイッキに読んでしまった。大学の時”Yesman”こと石田の誘いで
ちょうどねぶた祭りの時期に青森で10日間ほど過ごしたことがあった。
ねぶた祭りは最高に面白かったし、現地の人達も楽しい人ばかりだったし
魚介類も珍しくて美味しいものばかりで、イイ思い出ばかりたくさんあるの
だけど、そんな中でも夏の八甲田山のきれいな景色は今でも良く憶えている。
ドライブに行ったのだが、山の中を進むと緩やかな道路の周りに、短い木が
まばらに生えた見晴らしの良い深緑の草原が広がって、そこで寝転がったり
当時流行っていたエアロビー(エアロビじゃないよ"AEROBIE")をやったり
カップルやファミリーもたくさんピクニックに来ていて、ホノボノとゆるーり
と過ごすに最適の場所であった。しかし小説を読んで、それら草原は冬の期間
あまりに風と雪がすさまじいため樹木が育たないからできたものであって
そこで多くの遭難者が出たということを知った。
小説中の表現に倣うと”体感温度零下50度以下で肩より高く積もった雪の中を
泳ぐように進んだ”とのことで、僕の八甲田山の記憶からは自然の力の凄さ
バイアスをかなりきつめに掛けてもとても想像できない。
小説を読んでまた再訪したくなったぞ八甲田、もちろん夏の八甲田山だけど。