ホビロン in ホーチミン

ホーチミンラストナイトにホテル周辺の裏道を散策していると卵を乗せた自転車の物売り
を発見した。近寄っていっておばさんに「これ何?」と聞くと鳥の鳴くようなジェス
チャーをしたので「ホビロン?」と聞くとそうだとうなずいた。最後の夜にようやくホビロ
ンに出会えたので早速1個頼んだ、なんかおばさんニヤニヤしている。塩コショウとこれ
まで見たことの無いハーブと一緒にお皿にスプーンを添えて出してくれた。
「おいおい日本人ホビロン食べるぞ。」って感じで周りにいたベトナム人がひやかしに集ま
ってきた。卵の先端をスプーンで割ると薄い膜が覆っていて中に薄黒いものが見えた。
膜を破るとスープが出てきた(羊水と思われる)ので飲むとこれが上品なチキンスープの味
なかなか美味しい。塩コショウをかけろとおばさんが言うのでかけてスプーンですくう。
明らかに頭の部分、閉じた大きな目が見えた。首になりかけていると思われる部分をスプ
ーンの先端をグサッとさして切ってすくい口に入れるとそのまんまだけど卵と鶏肉の中間
の味がした、鶏のササミ入りゆで玉子って感じ。見た目はグロイが味はまったく嫌味のな
い食べ慣れたものだった。そのまま食べ進むとある部分はゆで卵の味が強かったりある部
分は茹でた鶏肉の味だったりで結構美味しい。くっきりとした血管に覆われた部分や羽根
になりかけの部分などあるがどれもみなそのまま食べられる。特に引っかかって口から出
したりするものは無かった。食べていると野次馬のおにいちゃんが一緒に添えてあるハー
ブも食べろと言う「食べなきゃダメだ。」みたいな感じで。ちょっと苦味のある匂いの強い
ハーブで口直しにいい感じ。これ何なのだろう?と思って食べていたのだけど帰国後
ネットで調べたらどうも"蓼(たで)"らしいあの「蓼食う虫も好きずき。」の、蓼を食べるこ
とでホビロンの消化を助けるらしい。ことわざに言われるほどまずいものではなかった。
食べている途中野次馬のおにいちゃんがさかんに胃から鳥が登ってくるような仕草をして
僕をからかう。最後に白い大きな硬い塊が残ったので「これ食べられるの?」と聞くとおば
さんもおにいちゃんも食べられるという、食べるとコリコリと軟骨のような食感と味だっ
た、軟骨好きな僕は結構気に入った。おばさんに「もう1個どう?」進められたがなんか満
足したので断った。あまりにも普通に美味しかったのでかえって拍子抜けした、もうちょ
っと何かサプライズがあると思っていたのだけど。